史跡公園「湯舟沢環状列石」

大昔にタイムスリップ『史跡公園「湯舟沢環状列石」』

滝沢市は大昔の遺跡の宝庫。200ヶ所以上もの遺跡が発見されています。その中のひとつ、史跡公園「湯舟沢環状列石」は、縄文時代の景観を体感しながら散策できるスポットです。
　大きな団地の一角にある「湯舟沢環状列石（ストーンサークル）」は、今からおよそ4,000年前の縄文時代後期につくられたもの。平成２年の発掘調査で発見されました。東西に15ｍ、南北に20ｍの広さに、大小さまざまな石が三角形や四角形、円形、直線形などに並べられ、全体で丸く見える形になっています。三角形や四角形に並べられた石の下から「穴」がたくさん見つかり、分析によってお墓と思われることがわかりました。また、地面には炭と焼けた土、火をうけた石なども見られ、まじないや祈りの儀式なども行われたのでは…とも考えられています。いずれにしても発見された環状列石は、縄文人の暮らしを知る上で貴重な遺産。実物はそのまま地下１～３mの深さに埋め戻され、保存されました。
　現在、園内で見ることができる環状列石は、823個の石を使って実物大に復元されたストーンサークル。周辺にはエゴノキ、ガマズミ、ニシキギなどを植栽し、縄文時代の景観が再現されています。西方に見える三角錐形の谷地山（やちやま）とマッチした景色を眺めながらの散策も人気。なんだかストーンとピラミッドのダブルパワーも感じられそうです。